先週 土日に、まあまあ近所にある、まあまあデカい公園で映画祭があった。
大きなスクリーンと焚き火、空には星が見えた。
素敵な雰囲気である。
土曜日は友人のボヨと参加した。
インディペンデントな短編映画を5作品見た後、
山本政志監督作品の『熊楠 -KUMAGUSU-』を見た。町田町蔵(町田康)と渡辺哲氏が主演で、1991年に和歌山の田辺市を中心に撮影が始まるが、資金難により中断された未完の映画である。
パイロット版って事で、場面は飛ばし飛ばしだし、当然物語も途中で終わってしまうんだが、逆にそれが前衛映画っぽくもあった。が、やはり完成品が見てみたかったな。
次に見たのが『アルプススタンドのはしの方』。兵庫県立東播磨高等学校演劇部の顧問教諭を務めた籔博晶による高校演劇を映画化したものである。
正直、こういう映画は評価が甘くなってしまう。良いなぁ〜、青春だなぁ〜って感じで割と好きなんです。漂う空気感が 桐島、部活やめるってよ に近いものがあり、なおさら好きな感じだった。
オッサンふたりでセンチメンタルになってしまった。
2日目は嫁さんと参加。
まずは『音楽』。漫画家、大橋裕之の「音楽と漫画」のアニメ映画化。楽器に触れたこともない不良学生たちが思いつきでバンドを組む話。声優にゆら帝の坂本慎太郎 他。
これは前にDVDで見たことあったがやっぱり面白いね。バンド名決定の瞬間 とか ケツでリズム取ってるシーンはやっぱ笑うよな。しかしラストのライブシーンは下手なライブビデオの数倍かっこよく、謎に泣ける。そして、ア!そんな使われ方するんだ!ってな岡村靖幸にも驚く。
そのあと、嫁が寒さのあまり家に帰ってしまった為、1人寂しく見たのが『パターソン』。ジム・ジャームッシュ監督。
バス運転手の1週間の生活を追ったドラマ。何か事件が起こるわけでもなく、しかし最後にやっぱり何かが起こるのかもしれない…と思って見ていたが、結局何も起こらず終わった。普通の映画なら絶対に何か起こるような場面も、特に何もなく終わる。スカされる。
そんな映画 面白いのか?って感じですが、これが面白いのです。名シーン多いよな。
シネマハスラーで言ってた言葉を借りると「逆サスペンス映画」である。何もおこらない。でも人生ってよく考えたら大体そんな感じじゃない?テキトーに切り取った1週間なんてそんなもんだよな。
代わり映えのない日々は かけがえのない日々でもあるんですな。
いやぁ、映画って本当にいいもんですね。
それでは また。